[在りし思い]
  作者: PN-S   2010年01月04日(月) 17時08分02秒公開   ジャンル:その他


クリスマスもお正月も何にも変わらない日々
仕事をして 疲れて適当にクラブでおどって強くないお酒飲んで少女は記念日なんて
どうでもよかった・・。

どうなる事もない・・ただ寝転んでTV見てれば年は変わる。

眠くて眠くて朦朧とした彼女・・迎えに来てくれた大人匂いのする車の中で、爆睡するもう一人の少女がいる。
孤独を孤独といわないで笑って忘れて、酔いつぶれるだけの記念日も白い毛布に包まれて眠るとあっという間に日は過ぎていく。

最近家には帰ってない少女は大人との関係にうんざりして、何所でもいい自分を商品にしない世界に行ってしまいたい気分だった。

誰かがこんな時に手を差し伸べてくれるなんてあるわけない、でもその少女を見つけ
車を乗りつけ、抱きしめてドアをあけ連れ帰ってくれる人がいる。

ドンドン荒れていく彼女を見て見ぬふりをできない、誰も知らない自分だから
彼女を車に乗せられるこの不思議な関係が続いている。

「本当に」そう呟く男が何時もそこにはいる。


まるで彼女が子供のように頭をなでて、とある屋敷に連れて行き階段を上がると
しろいお姫様の眠る静かなレースのついた雲の上にそっと少女をのせ、靴も服も何事もなく脱がせて白い雲の中へそっと体をうずめる。

少女の寝息を聞くと静かに彼は何所にあるバーボンをそっと開けてバカラのグラスにいれ、くーくと寝息を立てる少女を横目にし煙草を吹かしてフーとひと呼吸置いていた。

雪は相変わらず降り落ちていく。

「何もかも消えていけばいいのにな」男はそう言うと二度目の煙をはいた。

「どうですか?」と少年のような笑みをした目鼻立ちのハッキリした青年は男に聞くと
男は「どうもない、いつもの事だ、飲みすぎたらしい」と少し笑うと青年は
「そうですか・・・」と一言だけだった。

会話のない会話は、雪の中にいるようなしんしんと降り積もる雪の中で手を繋ぎ
歩いてるかのような錯覚だ。

クリスマスもすぎて新しい年が刻々と風景を変えて行くがここは少女の寝息と
甘いアルコールのにおいと煙草の煙だけが風景となるだけ。

男「よく寝てるな」


そっと近づくと包まるように顔も隠れたようにくるまれた少女の髪をそっと触ると
男のその手を少女は手にとり「パパ・・・・」子供の寝言に聞こえる小さな声と
「パパね」そういい彼女の手をそっと握り締めた彼、何時からか聞こえなくなった
懐かしい声を男はきくと涙が零れた。

パパ・・・・何時までも消えないあの無邪気な笑顔の我子供は時が変わっても
抱いた赤ん坊の時の柔らかな感触が消えないでいる。


「今だけ・・今だけでいいせめて君の・・親になろうか・・」男はそう呟いて微笑み
冷たい銃を抜き取ると丸くなって眠る少女を見つめて目を閉じていた。


終わり
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