『少林学園 武侠兄弟』其の七〜学園存続の危機!?それぞれの旅立ち 前編
  作者: ミコ&hiyoko   2017年02月26日(日) 20時51分24秒公開   ジャンル:総出演
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第二章 by ミコ

ウミノシン
「武術監督としての道が開けて良かったじゃないか。君はまだ若いんだ、夢を叶えるといい」

キンゾウ
「でもこの学園を任せてくださろうとお考えになった師匠の気持ちに申し訳ない。いっそのことあと数年ウミノシン師匠が学園長でいいじゃないですか」

ウミノシン
「私はもう年だ。若い者に引き継ぎたいのだ」

キンゾウ
「師匠がこの学園を創立させたのはいくつの時でした?」

ウミノシン
「20代の半ばだ」

キンゾウ
「そうであれば、やはりレンマが適任ですね」

ウミノシン
「あぁ確かにそうだが、レンマには天廩署署長からの誘いもあるそうだ。それにヒトミくんの想いにも応えたいのだろう」

キンゾウ
「それならばこの件はレンマの考え次第ですな」

レンマはマンチェクの言葉も気になっていた。
お互いの夢を果たそうとすれば、二つの道のどちらかを選んでも離れ離れになるのは同じことだ。
天廩署の署長の誘いも嬉しいし、何よりヒトミがそう望んでいるのだから。

でもキンゾウ理事長までが行ってしまったらこの学園の存続はどうなるのか?
小さい頃から育ててくれたウミノシン師匠が築き上げた大事な学園を一代で終わらせてしまうことは心許ない。
そう思いながら天廩署に足を運んだ。

スー
「おい、どうしだ?浮かない顔だな。新任署長がお待ちかねだぞ」

レンマ
「あぁ」

スー
「署長はあぁ言ってるが、お前は刑事の器じゃない」

レンマ
「何故そう思う?」

スー
「お前は優しすぎるからな。刑事は何事にもストイックでないと勤まらない、俺のようにな。それにここの人員は十分足りてる。学園の存続こそおまえのやるべきことだろ」

レンマ
「約束の時間に遅れるからもう行くよ」

−署長室−

レンマ
「ヤム署長、おはようございます」

ヤム
「どうだ。考えてくれたかい?」

レンマ
「はい。せっかくのお誘いですが、学園に残ろうと思います」

ヤム
「それは実に残念だ、君は適任だと思っているんだがな。ウミノシン氏の望みなのかい?」

レンマ
「それもそうですが、私は刑事の器ではありませんから。それにここにはスー刑事を始めとして優秀な刑事がたくさんいらっしゃるではありませんか」

ヤム
「スーにしてもユーロにしてもあいつらは確かに優秀だが、特にスーは勝手に動く無鉄砲で協調性にも欠けてる。とにかくスーをコントロールするには君が必要なんだよ」

レンマ
「長年の相棒のユーロ刑事やコントロール役にはリュウ刑事や新任の正陽刑事もいるではありませんか」

ヤム
「ではこの話は断るんだね?」

レンマ
「えぇ、せっかくですが申し訳ありません」

ヤム
「これは君が想うヒトミくんの頼みでもあったんだが・・・」

レンマ
「署長のお気持ちではなかったのですか?」

ヤム
「い、いや、そうではないよ。確かに君は武術の腕も優秀だし私もできればそうしてもらいたいが、君が言うように刑事としては向いていないような気もしている。
だって君の正義感は人を銃で裁くような物ではないと私は思うからな。君にはウミノシン氏のように正義で人を正すのが向いているのさ。だから私のことは気にせずに少林学園を受け継いでくれたまえ」

レンマ
「わかりました。それでは今日は失礼します」

スー
「あれ、もう済んだのか?」

レンマ
「あぁ、僕は僕のやり方で少林学園を守ることにする。ヒトミは君に託したよ」

スー
「おい、待てよ。ヒトミを託すってどういうことだ?」

レンマ
「それはヒトミに聞いてくれ。じゃあ」

スー
「なんだよ。ヒトミは関係ないだろうが、ったく」

その頃、道場では−

キョウマ
「くま、あっちにはいつ行くんだ?」

くまきん
「おいらもドニーたちも卒業式の記念イベントが済んでから一緒に発つよ」

キョウマ
「武術アクションスタントマン、武術アクションスター、俳優に歌手。やっぱり少林学園はすごいよな」

くまきん
「これでレンマがウミノシン師匠の跡を継げばここも安泰だね」

マンチェク
「卒業式記念イベントの稽古か?」

キョウマ
「マンチェクは正式に仏法講師に決まったのか?」

マンチェク
「仏法講師は無忌が継ぐことになった。俺はあと一年、生徒として学園に残って、その後で無忌の補佐をしながら仏法を学ぶことにしたよ」

キョウマ
「そうか、無忌の方が兄弟子だったな」

マンチェク
「無忌は将来のこともあるしな。法海師匠の考えだ」

くまきん
「将来のこと?」

マンチェク
「仏法講師として身を固めるってことさ」

キョウマ
「身を固めるって言葉は結婚に使う言葉だろ?」

マンチェク
「だからその結婚さ」

キョウマ
「結婚って、まさか?あの?」

マンチェク
「そう、そのまさかのひかりさんさ」

くまきん
「いつの間にそんな仲に?確かひかりさんのうちの跡継ぎ問題で無忌を連れて行ったって話は聞いてたけどさ」

マンチェク
「ドラマの撮影であっちに行ってた間に、無忌の気持ちがひかりさんに向いて行ったってことさ」

キョウマ
「無忌はまだ向こうで法海和尚と修行中だろ?でもそもそも出家僧が結婚できるのか?」

マンチェク
「こっちで僧となる分には結婚できるさ。これでパンさんは無忌に先を越されちゃったってことだ。まったくパンさんはどうするつもりなんだろう?」

キョウマ
「パンさんもいろいろ考えてるみたいだよ。用務員としてじゃおばちゃんに示しが着かないって思ってるらしいからな」

くまきん
「そうだ、キョウマはクラス編成の話でなにか聞いてないのか?」

キョウマ
「あぁ、それなら師匠から聞いてるよ。それにここに残る僕たちには重要な話だからね。クラス編成と言うよりはここを武術体育学校として一本化するんだよ」

くまきん
「じゃあ、武術講師がもっと必要になるね。そうなればやっぱりレンマが継ぐべきだよね。そうかっ!パンさんも武術講師と兼任すればおばちゃんにも示しが着かないかな?」

マンチェク
「それはそうだけどウミノシン学園長がそう思わないとな」

くまきん
「それもそうか。でも先ずはレンマがここを継がないことには始まらないよ。だってこの学園が存続できなければパンさんの武術講師としての道も開けないからね」

同じ頃、購買部では・・・

ひかり
「この学園がなくなってしまったらこの先どうしよう?せっかくいいお得意様も見つけられたし、ミーコさんや紫苑さんやみにさんと言う大事なお友達もできたのに」

おばちゃん
「ひかりさんはいい嫁ぎ先が見つかったんだからもう安心でしょ。それにもし少林学園がなくなってもずっとみんな友達よ」

ひかり
「そうね、でも結婚はまだ先よ。法海和尚との修行が終わってもうちの寺とのこともあるし、お付き合いもまだ浅いしもう少しお互いを知ってからね」

おばちゃん
「ホント?無忌くんとはあっちで随分愛を確かめたんじゃないの〜」

ひかり
「もう〜ミーコさんったら、それにまだ彼は若いもの」

おばちゃん
「若いってお互い同い年ならいいけど、子供のことを考えていたらこっちには期限があるわ」

ひかり
「それを言うならミーコさんも同い年なんだから同じでしょ。パンさんとは結婚しないの?」

おばちゃん
「結婚はお互いにそう思わなきゃ。一方的な考えじゃ成り立たないわ」

くまきん
「おばちゃん、ひかりさん二人でなんの話?」

おばちゃん
「あっくまちゃん、ウインナーパンと唐揚げパンでしょ?あー焼きそばパンもいるわね」

くまきん
「はい、これお金っ!」

おばちゃん
「あースパゲッティ茹でてたんだ。ひかりさんちょっとここお願いね」

ひかり
「ハーイ」

くまきん
「あんなにあたふたしておばちゃんどうしたのかな?」

ひかり
「結婚のことよ」

くまきん
「そうだ、無忌と結婚するんだってね。おめでとうございます」

ひかり
「もー誰から聞いたの?まだ先のことよ。私はともかくミーコさんとパンさんのことよ!」

くまきん
「あーそれならキョウマに聞いたよ。パンさんはなに考えてるのかな。用務員でもいいじゃないかと思うけど」

ひかり
「確かに用務員も立派な仕事だけど、ミーコさんを養おうとするからこそなんじゃないのかしら」

くまきん
「それなんだけどさ。さっきキョウマに聞いたんだけど、ウミノシン学園長はこの先学園を武術体育学校としてレンマに託すつもりらしいんだ。それには武術講師がもっと必要になるでしょ。だからパンさんも武術講師になればって思うんだ。いい考えでしょ?」

ひかり
「確かにいい考えだけど、ウミノシン学園長がそう思わなきゃダメよ。それに第一レンマくんがここを継がないことには始まらないわよ」

くまきん
「レンマはウミノシン学園長の愛弟子さ、きっとそうするさ。パンさんが武術講師として働けるようにみんなでなんとかしようよ!!


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