『少林学園・武侠兄弟―其之六外伝の外伝 《武林傅・三獣剣客》
  作者: ミコ&hiyoko   2016年10月19日(水) 00時02分44秒公開   ジャンル:武侠
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第二章 by ミコ

早速、弟子たちを従えた法連は天珠庵を訪れた。

法連
「京蓮、久しぶりだな。元気にしておったか?」

京蓮
「はい、方丈。お待ちしておりました、どうぞこちらへ」

瞳蓮
「光蓮、その箱はこっちよ!」

光蓮
「はい、庵主さま」

瞳蓮
「香蓮、それはこっち、モタモタしない!」

香蓮
「はい、庵主さま」

京蓮
「庵主さま、法連方丈がお見えになりました」

法連
「師妹、遅れてすまん」

瞳蓮
「師哥、挨拶はあと。そこの葛籠を全部こっちへ運んで!」

法連
「おっわかった。法卓、法京、法丹さっさと動け!」

法丹
「はい。おいっ法京、始まったぜ」

法京
「シーッ!聞こえたら叱られるぞ」

法卓
「師父は庵主さまの前だと別人だよな」

片付けが半分終わり京蓮が作った昼食が運ばれるとみんなで昼休憩となった。

瞳蓮
「法卓、法京、法丹久しぶりね、元気そうで嬉しいわ。益々男前になって立派な青年になったわね」

法卓
「有難う御座います。庵主さまもお元気そうでなのよりで御座います」

瞳蓮
「ここにいると町の様子に疎くなるけど、噂で聞いたところではなにか騒がしいようね」

法丹
「えぇ、なんでも良からぬ連中の仕業のようですが」

京蓮
「私が先日、庵主さまのおつかいで町へ行った時も変な男に声をかけられたのよ」

法京
「そうなのか?」

京蓮
「反物屋の主人の話だと酒問屋の娘さんが連れ攫われて、命は無事だったけど強姦されたらしいわ」

瞳蓮
「男が邪淫のための欲求を力づくで果たすなんて最低だわ。赦されるべきことではない!」

法連
「その事件では皇上が全力で動いているって話だ」

光蓮
「安徳皇上は庶民の味方ですからね」

法京(こっそり)
「おい京蓮、いつでも行けるように出陣体制をとっておけよ」

京蓮(こっそり)
「わかってるけど、そっちこそ大丈夫なの?」

法京 (こっそり)
「決まったらまた連絡する、笛が聞こえたらいつもの橋まで来いよ」

瞳蓮
「さぁお腹が満たされたところでもうひと頑張り頼むわよ!」

午後からの片付けもようやく終わり本堂でお茶を飲んでいると、朝貴が皇帝の家臣である青雲と共にやって来た。

瞳蓮
「朝貴公公、どうなさったのですか?」

朝貴
「樂恩寺に行ったら留守だったのでここではないかと。皇上よりの勅命です!」

一同は跪くと朝貴の読み上げる勅命に耳を傾けた。

朝貴
「先日起きた女人強姦事件の捜査のため、この者たちに協力を命ずる。法京、京蓮、これより城まで共に参るぞ」

法京、京蓮
「勅命をお受けいたします!」

二人は朝貴と共に馬車に乗り城へ向かうこととなった。

瞳蓮
「法京はともかくなぜ京蓮なのかしら?心配だわ」

法京
「庵主さま、私が一緒ですのでどうぞご安心を」

京蓮
「えぇそうですとも」

法京
「では行って参ります」

法連
「お前たち二人を指名したにはなにか訳があるのであろう。勅令に従い皇上の意向を遂行するのだぞ」

城に着いた二人は朝貴に連れられ城内に入った。

朝貴
「ワンシャン、ジャードー(皇上駕到)!
【訳:陛下の御成!】」

法京、京蓮
「ウォーメン サンジャン ワンシャン ワンソイワンソイワンワンソイ(我們参見皇上。皇上、万歳万歳万々歳」
【訳:陛下お目にかかります。皇上、万歳】

安徳
「チーライバ(起来ロ巴」
【訳:立ちなさい】

法京、京蓮
「シェー ワンシャン(謝皇上)」
【訳:有難う御座います、陛下】

安徳
「先日起きた事件のことは知っておるだろう。これ以上の羅刹門の悪事を食い止めるため案を巡らした結果、お前たち二人は騙されたふりをして羅刹門に入門し奴らの策略を探ってまいれ、向こうが気を許したところで情報を聞き出し逃げてくるのだ。どうだ、出来るか?」

法京
「皇上申し上げます。羅刹門は女好きの邪悪な集団と聞いておりますので女性の京蓮には無理ではないかと」

安徳
「男装という手段があるぞ」

京蓮
「皇上申し上げます。
私のように小柄では怪しまれるのではないでしょうか」

安徳
「小柄だからいいのではないか。大男では却って警戒されるだろ」

法京、京蓮
「臣遵旨(かしこまりました)」

二人はすぐさま天珠庵に戻ると勅令の内容を瞳蓮と法連に報告し、翌朝の出発の準備を始めた。

法京
「動こうとしたら命令が来るなんて、これで堂々と調べられるな」

法丹
「師父たちに知られずに動くのは至難の業だからな」

法卓
「俺たちは二人が戻るまでの間、師父や庵主さまに気づかれないよう準備して待ってるよ」

京蓮
「まるで三人が三獣剣客だってことを皇上はご存知だったみたいよね」

法京
「あぁ、それに加えて京蓮が新参者ではあるが武林の小間使いとして動いていることも知ってたようだよな」

そこへ光蓮と香蓮がやって来た。

光蓮
「ねぇねぇ、勅命なんてすごいわね。二人でなにするの?」

法京
「内容は公にできないが、例の羅刹門を一網打尽にするための作戦に協力するためだ」

香蓮
「庵主さまもおっしゃっていたけど法京哥ならともかく、京蓮って言うのがどうにも納得行かないわ。だって一番のおチビさんでおっちょこちょいなのに」

法京
「チビが役に立つこともあるのさ」

京蓮
「もうー!光蓮も香蓮も酷いわ。私がこっそり法京哥に武術を教わってるのを知ってて言ってるの?」

香蓮
「そうなの?それで庭掃除の時、箒を振り回してたのね」

法京
「物騒な世の中だ。お二人も護身のための武術くらい身につけておいても損はしないと思うけど」

法卓
「あぁそうだ。香蓮、なんなら僕が手ほどきして差し上げるよ」

香蓮
「ほ、ホントですか?今度お願いします!」

法丹
「じゃあ、光蓮には俺が」

光蓮
「やったあー。宜しくお願いします」

翌日、町人に扮した法京と京蓮は羅刹門がよく立ち寄るという酒処を訪れると、案の定昼間から弟子の三人が酒を呑みながら騒いでいた。

法京
「なんでもこの町にはあの強くて有名な羅刹門の一門がいるって噂だな」

京蓮
「大哥、でも見た目だけでお話にならねぇくらい弱っちぃって話だぜ」

冠鷲
「おい、そこの若造二人よ。聞きづてならねぇな」

法京
「俺たちのことかい?」


「ホントに弱いかどうか、なんならやるか?」


「もう一人のちっちゃいのは相手にするのも馬鹿らしいぜ」

京蓮
「ちっちゃいのは余計だ。お前らだって大してでかくねぇくせに大口叩くな、小物ほどほざくってホントだな」

冠鷲
「表に出ろ!」

店の外に出た五人は戦い始める。

法京
「そこまでだ。どうです、仲間に入れてもらえますか?」

冠鷲
「そういうことだったのか?」

法京
「声をかけてもらえないならこちらからと」


「仲間になりたいならはじめからそう言えよ。なかなかいい腕だ」


「ちっちゃいのなんて言って悪かったな」

京蓮
「師祖さまに会わせてもらえるか?」

冠鷲
「あぁもちろんだ。案内するぜ、ついてこい!」


「お二人よ。名はなんと言う?」

法京
「俺は京馬、こいつは弟分で京兎だ」

京馬は冠鷲の馬を借り京兎を後ろに乗せ羅刹門の根城に向かった。

京馬
「なぁ根城までは遠いのか?」


「町外れの古寺だ」

その頃樂恩寺ではー

法連
「あぁは言ったが法京は心配ないが京蓮は大丈夫だろうか?」

法卓
「言っても怒りませんか?」

法連
「聞かないうちからなんとも言えん。なんだ言ってみろ」

法卓
「実はここ一年ほどになりますが、法京師弟は京蓮に武術の手ほどきをしていたのです」

法連
「なに?」

法丹
「やっぱり言うんじゃなかったようですね」

法連
「まだ怒ってないぞ。それはどちらから望んだことだ?」

法卓
「聞いた話では京蓮の方から護身のためにと頼まれたようです」

法連
「そうか。実はわしも以前から天珠庵の皆にも身を守る術を身につけて欲しいと思っていたのだ。で京蓮の腕はどうなんだ?」

法卓
「聞いた話では素質があるらしくなかなかの腕に成長しているっていう話です」

法連
「なら安心だ」

法丹
「実は昨日、その話になり光蓮と香蓮にも護身術を教える約束を、、、」

法連
「おい、抜かりがないな」

法卓
「夕方、天珠庵に行ってもいいでしょうか?」

法連
「あぁ。その前にきちんと鍛錬し、庭と風呂の掃除を済ませておくのだぞ!」

法卓、法丹
「はい、師父!」

その頃天珠庵ではー

瞳蓮
「京蓮たちは上手く行ってるかしら」

香蓮
「法京哥が一緒ですからきっと大丈夫ですよ」

光蓮
「それに京蓮はこっそり法京哥に武術を教えてもらっていたらしいので」

瞳蓮
「そうなの?」

光蓮
「それで私たちも身を守る術を法卓哥たちに教えてもらいたいのですがお許しいただけますか?」

瞳蓮
「駄目と言ってもこっそり行く癖に」

香蓮
「お許しいただけないのであれば行きません」

瞳蓮
「フフっ、反対するわけないでしょ。でもきちんとお勤めをしてから行くのよ。いい、わかった?」

香蓮、光蓮
「はい。庵主さま、有難う御座います!」

第二章までの裏話&メイキング

今回の撮影は中国の映画撮影所である『横店』で行われた。

城下町のセットや城内のセットが当時と同じように再現されていて、まるでその時代にタイムスリップしたようだ。

くまきん
「衣装を着てメイクするだけで気分が全然違うね」

陳真
「ホントにレンマは僧役が似合うな」

そこへ師祖に扮したコリンが。

コリン
「どうだ、ワルに見える?」

くまきん
「わー完璧だね」

そこへアンディとトニーが

レンマ
「貫禄あるな、アンディ」

くまきん
「トニーもピッタリだぁ」

尼僧役の四人も、、、

くまきん
「まさかホントに剃髪してないよね?」

ヒトミ
「してないわよ。巧くできてるカツラよ」

キョウマ
「僕らもカツラが良かったな」

ドニー
「ホントだぜ。髪伸びるまで相当かかるぜ」

マンチェク
「俺たちは三獣剣客の衣装も着られるんだから坊主も仕方ないな」

学園の演劇祭とは格段上のセットや衣装にみんなは興奮の色を隠せない。

寺での撮影が終わり酒処での格闘シーンの撮影が始まった。

危険なアクションシーンのためのスタントマンもスタンバイしているが、ミヤコは一日がかりで稽古をした。

殴られて飛ばされるシーンもワイヤーを身に着けているのでリアル感があって本物の武術映画のようだ。

しかしワイヤーを離すタイミングに上手く合わすことができなければ体に受けるダメージも大きい。

ミヤコは上手く回転することができず何度もワイヤーに吊られたままふっ飛ばされていた。

脇で見ているレンマたちはその姿が可笑しくて笑っていたが、パンだけは真剣な眼差しで見つめていた。


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