『少林学園 武侠兄弟』其の四ーW Missionー後編
  作者: hiyoko&ミコ   2016年06月30日(木) 21時01分32秒公開   ジャンル:総出演
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第七章  by ミコ

レンマは朝一番にトニーからのメールで衣装部屋に呼び出された。

レンマ
「トニー、こんな朝っぱらからどうした?」

トニー
「スーが拉致されたらしい」

レンマ
「拉致って誰にだ?あの男を拉致できる人間なんているのかよ!それに休暇中なんだろ?」

トニー
「今回の事件の鍵はダンカンスーと買収ゲームらしい」

レンマ
「狙いはスーで買収はこの学園のことを指してるのか?」

トニー
「リュウの情報だから間違いない。ローグさんもこっちに向かってるって言うからさ。ぼくたちはこのまま用心しながら練習を続けるだけだよ」

レンマ
「言ってることがわかんないよ。狙いは理事長とヒトミだったはずだろ?」

トニー
「伝説の殺し屋に消された男のキラって言う相当イカれた娘が今は実権を握ってるらしくて、廬山高校の腐れ野郎を利用し引っ掻き回してるってのが今現在でわかってることだ」

レンマ
「もういいっ!僕はこの学園から一人も犠牲者を出さず、演劇祭を成功させることだけ考えるさ」

トニー
「怒るなよ。ぼくだって事実を伝えてるだけなんだから」

レンマ
「お前に任せる。だがハニー先生は絶対に守れよ」

トニー
「ぼくだって演劇祭を成功させたいし、ハニー先生は大事なパートナーだからね。絶対に守るよ」

レンマ
「それとこれ以上みんなを動揺させたくないから、今は誰にも言うな。約束してくれ」

トニー
「わかったよ。あとはリュウたちに任せて、またなにか情報があったらレンマに話すよ」

禅寺では・・・

法海
「無忌、マンチェク戻ったぞー」

無忌、マンチェク
「師匠、お帰りなさいませ」

法海
「みんなまだ寝てるのか?」

無忌
「はい。みんな練習で疲れているようです」

パン
「おー法海、戻ったかーお帰り!」

法海
「無忌から聞いたがまたなにか起きたらしいな」

パン
「そうなんだが、一向に進展がなくて、、、ただただじっとここで練習を続けてるだけなんだ」

レンマ
「和尚、お戻りになられていたんですね。お帰りなさい」

法海
「私が戻ったからにはもう心配はいらんぞ。君たちは用心しながら練習を続けていれば大丈夫だ」

おばちゃん
「食事ですよー。あっ法海和尚、お帰りなさいませ」

法海
「私の分もあるかな?」

おばちゃん
「もちろんですとも」

おばちゃんは女性たちを起こし、みんなで食事を始めた。

法海
「みんなに土産がある。これを身につけていれば安全と健康に恵まれるぞ。金山寺の床下の石にみんなの名前を彫り、祈願してあるんだ」

みんなは受け取った石に紐を通し首から下げた。

パン
「法海、お前も無忌と演劇祭に参加しろよ。無忌は練習に参加できずに退屈そうだ」

法海
「あぁわかったよ」

無忌
「あの、、、それとひかりさんのことで大事なお話があるのです」

法海
「ひかりさん?わかった、聞こう」

無忌は昼にひかりの実家に行くことを話した。

法海
「なぜそんな大事なことを黙ってたんだ?私もお前の親として同行する!すぐにひかりさんを呼びなさい」

無忌に呼ばれたひかりが禅寺の方丈にやってきた。

ひかり
「申し訳ありません。どうすることも出来ず、無忌くんにお願いするしかなかったのです」

法海
「貴女の一生を左右する大事なことです。本当に無忌でいいのですか?」

無忌
「師匠、そうではなくてご両親に納得していただくまでの一時的なお芝居です」

法海
「???ご両親を騙すのですか?」

ひかり
「騙すつもりはありません。ワタシは無忌くんさえ良ければそうしたいのが本心ですから」

無忌
「えー!?本気だったのですか」

ひかり
「こればっかりはワタシの身勝手で決められることではありませんし、、、親に嘘をつくということには違いありませんが、ワタシの無忌くんヘの気持ちには偽りはないといいますか、、、あーなに言ってるのかしら、、、」

法海
「わかりました。ご両親にはきちんと納得していただけるよう私からお話しましょう。禅を組み終ったら出かけることにしましょう」

ひかり
「有難う御座います」

土曜日で休校のため、食事を済ませたみんなは各自練習を始めていた。

体育館では・・・

パン
「くまくん、思いっきり太刀を振り下ろすんだ!もっと大きく回ってー!そうだ、いいぞー」

くまきん
「じゃあ、次はもっと速く行きますよ!」

ミシェール
「コリンくん、遠慮は無用よ、思いっきり来て!」

コリン
「先生、強さの中に美しさもあって流石です!」

ミシェール
「いい?ワタシが突き出したら剣を掴んでワタシを引き寄せるーーー!わかった?臨場感を出すのよ!」

ハニー
「トニタン、躊躇せず大胆にね!」

トニー
「わかったよ」

ハニー
「行くわよー、受け止めてよっ!」

トニー
「ごめんなさい、これじゃ胸触っちゃうよ」

ハニー
「大丈夫。照れたりすると余計にいやらしく見えちゃうから、ギュッと背中を掴んで抱き寄せるのよ、いい?」

トニー
「わ、わかった」

ハニー
「じゃあ、もう一回行くわよー!」

美術室では・・・

アンディ
「先生も途中から一緒に歌ってハモるのはどうかな?」

紫苑
「わかったわ」

アンディ
「それと間奏で先生のドラムソロを入れたいんだ」

紫苑
「じゃあ、間奏部分はエイトビートに変調して、速さを加えてやってみるわ」

アンディ
「いいね!」

禅寺では・・・

みに
「出だし部分のスロー曲は壱越という曲はどうかしら?」

マンチェク
「弾いてみてください」

みに
「♪♪♪」

マンチェク
「いいですね。今ので登場してゆっくり演武します。そして鷹に曲が変わった段階で剣を抜き舞います」

本堂では・・・

キンゾウ
「ここはもっと速く行けますがどうしましょう?」

ウミノシン
「わしが右手を回し腰を落としたら一気に攻めてくれ」

キンゾウ
「わかりました!」

トレーニングルームでは・・・

ヒトミ
「レン、大丈夫?どうしたの?なんか集中してないみたい」

レンマ
「ごめん」

ヒトミ
「紐だったから良かったけどこれが鞭だったら痣になってたわ」

レンマ
「そうだな。よし、もう一回だ!」

ヒトミ
「兄さんはまだ戻らないの?」

レンマ
「なんでだ?そんなに気になるか?」

ヒトミ
「なぜ怒るの?事件のことが気になっただけよ」

レンマ
「ローグさんと戻ってくるって話だ」

ヒトミ
「レンはどうして兄さんの話をするとそうやって感情的になるの?あなたがキョウマくんを気にかけるのと同じじゃない」

レンマ
「キョウマは男だし実の弟だ」

ヒトミ
「兄さんだって身内よ。それにワタシが彼とどうにかなるわけないでしょ」

レンマ
「ごめん、そんなつもりで言ったんじゃない、君には大事な兄さんだったな。帰ってきたら連絡が来るだろう。さぁもう一度やるよ」

ヒトミ
「ワタシも言い過ぎたわ。じゃあもう一回やるわよ」

道場では・・・

キョウマ
「やっぱり合間だけじゃ、おばちゃんが暇すぎるね」

おばちゃん
「太鼓とはそういうものよ」

キョウマ
「登場の前に太鼓ソロを入れようか?そうだ!その時は透けた障子の中で舞うよ」

おばちゃん
「いいわね。連打したら障子を破って登場!」

キョウマ
「おばちゃん、もしかして剣も振れるんじゃないかな。棒をあれだけ振れるんだからきっとできる。僕が教えるからちょっと見てて」

おばちゃん
「、、、わかったわ。もし今日一日で出来るようになったらやってみるわ。それでいい?」

キョウマ
「おばちゃんならきっと出来るさ。じゃあ僕と並んでやってみよう。これが出来れば僕の攻めを全部受け止められるんだ」

おばちゃん
「そう言えばリサさんとはうまく行ってるの?」

キョウマ
「うん。演劇祭を楽しみにしてくれてるよ」

一方、座禅を終えた法海と無忌、ひかりは支度をしてひかりの実家である『吉真寺』に向かった。

ひかり
「ただ今戻りました」

ゆかり(ひかりの母)
「お帰り。お父さんが本堂でお待ちよ。お連れの方はお話の方なのね」

ひかり
「えぇ」

吉真寺、本堂・・・

ひかり
「お父さん、ただ今戻りました。こちらが今お世話になってる少林学園の法海和尚と弟子の無忌さんです」

真(ひかりの父)
「こんな素敵な方がいるならなぜ早く言わんのだ」

ひかり
「???」


「法海殿、貴方のような立派な方を息子に迎えられるなら私は本望です」

ひかり
「お父さん、法海和尚は金山寺の高僧よ」


「ではどちら様が娘婿に?、、、も、もしかしてこちらの無忌さん?」

無忌
「は、はい。わたしはひかりさんより少々年下ですが、、、」

法海
「二人の出会いはまだ浅いですが、 お嬢さんは縁を大事にしておられますのでしばらく見守っていただけませんか。無忌を育ててもうすぐ十年ですが、この子は慈悲に満ち温情のある人間ですので安心してください」


「無忌さんは和尚の大切なお弟子さんのようですが、もしそうなったら手放してくださるのですね」

無忌
「縁が全て、私は仏様のお導きにお任せするだけです」


「わかったよ、ひかり。良い結果が出るよう父さんも手を合わせるよ」

ひかり
「お父さん、有難う御座います。近々学園の演劇祭があるので今日はこれで帰るわね。二人で見に来てください」

法海、無忌
「ではこれで失礼します」

ゆかり
「お昼のご用意をしてましたのに」

ひかり
「練習があるから行くわ」

ゆかり
「ではすぐお重に詰めるからちょっと待って」

両親に見送られ三人は学園に戻った。

ひかり
「和尚、無忌くん、有難うございました。これ二人で召し上がってください。まったく父ったら相手を和尚と間違えるなんて失礼しました」

無忌
「あんなにいいご両親を騙して胸が痛いです」

法海
「ではいっそのこと事実にしてしまえばいいではないか」

ひかり、無忌
「お、和尚!」

その頃ひかりの帰りを待てず、学園の周りをランニングしていたドニーは、廬山高校の前を通りかかったところで一台の車を見つけ驚いた。

目つきが鋭い運転手の助手席には、コリンとそっくりな男が乗っていたのだ。

ドニーは急いで学園に戻り体育館へ走っていく。

ひかり
「ドニちゃん、そんなに慌ててどこ行くの?」

ドニー
「あっお帰り、レンマのとこだよ」

コリン
「ドニー、どうした?」

ドニー
「廬山の前で偽物のお前を見たんだよ」

レンマ
「とうとう現れたな」

ドニー
「後部席には色白で長髪の女が乗ってたよ。誰なんだ?」

レンマ
「今回のゲームを企てたと思われる女だ」

コリン
「なんで廬山に?オレにそっくりって誰なんだ?」

レンマ
「みんなには黙っていようと思ってたが、スー刑事が拉致されたらしい」

ヒトミ
「兄さんが?」

ミシェール
「スーが?もしかしてその女に?」

パン
「一体なにが目的なんだ?学園を消すとか理事長の身代金とか。今度はスー刑事まで!」

ヒトミ
「兄さんはワタシたちの身代わりにされたんじゃ?」

レンマ
「今はリュウ刑事たちの報告を待つしかない。とにかくみんなは単独行動をしないようにしてくれ」

ドニー
「なにもできないのか?」

パン
「法海も戻ったし、なにかできることはないかな?」

キョウマ
「こっちから演劇祭に招待するってのはどうかな?」

ドニー
「挑戦か?」

レンマ
「この間とは訳が違う、危険すぎる。殺人も絡んでるんだぞ」

コリン
「オレたちが殺したんじゃないさ。学園を守るだけだよ」

法海
「怯えていても仕方ない。来るものは拒まず去るものは追わず、、、キョウマくんの言う通り、引き込んで陥れてやろうじゃないか。少林学園を侮るなかれだ!」


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