『少林学園 武侠兄弟』其の参 外伝ーPolice Enjoy Life&消えた秘技書 前編
  作者: hiyoko&ミコ   2016年05月26日(木) 10時28分27秒公開   ジャンル:総出演
【PAGE 2/6】 [1] [2] [3] [4] [5] [6]



第一章 by ミコ

金バックル、秘宝盗難と相次いで事件が起きていた少林学園も、あれからは平和な日々を送っていた。

来月には初夏恒例の演劇祭があるため、生徒たちは楽しみにしている。

だがそんな生徒たちとは対照的に、正義のためとは言えども闘ってしまったことで、また事件を呼び起こしてしまったとひとり思い悩む人物もいた。

そんなある日の朝、レンマはあの男に呼び出され校舎の前に行った。

スー
「ミシェール帰ってきてたんだな。こっちで暮らしてるのか?」

レンマ
「離婚して戻ってきたらしい」

スー
「そうなのか。旦那には向こうで一度だけ会ったことがあるが、あいつには似合わない男だったな」

レンマ
「似合わない?」

スー
「なよっとした男で、強さの一欠片もないというか」

レンマ
「人は自分にないものを求めるってよく言われてるよ」

スー
「そうだが、、、なさすぎるのもどうかと思うが」

レンマ
「なにが言いたいんだ?君なら似合うとでも言いたさそうだね」

スー
「いや、そうは言ってない」

レンマ
「で、僕に聞きたいのはそれだけ?会いたいなら連絡すればいいだろ」

スー
「連絡先は聞いてない。それに事件もないのに刑事が学園に来れるか」

レンマ
「別に刑事としてではなく普通に来ればいいじゃないか。それを言うなら教師が事件もないのに警察に行くほうが不自然さ」

スー
「、、、これ俺のメルアドだ。彼女に渡してくれ」

レンマ
「朝っぱらから呼び出して用ってこれか?」

スー
「いや、借りたいものがあって」

レンマ
「お金ならないよ」

スー
「学生のお前に金など借りるか。実は衣装を借りたいと思って」

レンマ
「なんの衣装だ?君の方がセンスはいいと思うけど」

スー
「まったくうちの署長が物好きでさ、署内イベントで女装大会をやるって言い出して。ここにはいっぱいあるだろ?」

レンマ
「ぷぅーっ、署長の趣きもさておき、君が女装?」

スー
「それと女装王のお前に俺にはなにが似合うか見立てて欲しいななんて思ってさ」

レンマ
「衣装はたくさんあるが、古装片の衣装だけだ。
町娘、姫君、 妓女、女盗賊、、、どれが着てみたい?」

スー
「妓女なんて粋でいいな」

チャイム音♪

レンマ
「あっ、朝礼だ。昼休みに用意しておくから購買部まで取りに来てよ」

スー
「了解。あー、あと例のメモも宜しくな」

レンマは教員室を訪ね、ミシェールにメモを渡した。
するとそこへコリンがやってきた。

コリン
「レンマ、なにしてんだ?」

レンマ
「お前こそ、先生になんの用だ?」

コリン
「先生が観たがっていた映画チケットが手に入ったんだ」

レンマ
「誘いに来たのか?」

ミシェール
「レンマくん、どうしたの?」

レンマ
「メモを預かってきました」

ミシェール
「、、、誰のアドレス?」

レンマ
「メールをしてみればわかるでしょう。では失礼します」

コリンはミシェールにチケットを渡すと、レンマを追ってきた。

コリン
「誰のアドレスだ?」

レンマ
「それは言えない」

コリン
「まさか、あの刑事か?あん時コンビニでなーんか二人の様子が変だった 。見つめ合ったりしちゃってさ」

レンマ
「お前には年上すぎるだろ」

コリン
「別に結婚しようとしてるわけじゃないぜ」

レンマ
「まぁいいさ。僕には関係ない話だ」

チャイム音♪

1時間目の授業

ジンスン
「今日からみんなに生物学を教えることになった陣内駿勇だ、宜しく頼むぞ。みんなはウミガメを見たことはあるかな?」

くまきん
「水族館で見ました!」

ドニー
「俺は南国に遊びに行った時、海で見たぜ。夜、浜辺で産卵してるとこもな」

ジンスン
「母ウミガメは涙しながら産卵し、そして産卵を終えると命絶え、、、」

コリン
「先生、どうしたんだ?」

ジンスン
「い、いや、なんでもない」

ドニー
「そうそう!一緒に泳がせてももらったんだった」

ジンスン
「父ウミガメは子ウミガメを連れ一緒に泳ぐんだ。子ウミガメは父ウミガメの背中の上に、、、」

くまきん
「先生、どうしたの。泣いてるの?」

ジンスン
「す、すまん。つい思い出してしまったんだ」

くまきん
「なんか、悲しいこと?」

ジンスン
「私が教師になる前に働いていた水族館の友人がな、泳げもしないのに息子のためにってザルを甲羅に見立て泳いで溺れてしまって、、、」

チャイム音♪

ジンスン
「この話の続きはまた次の授業で」

くまきん
「面白い先生だよね」

レンマ
「良い人感がにじみ出てるよ」

ドニー
「なんでも奥さんは駅前で、沽月楼って言う中華料亭をやってるらしいぜ」

昼休み・・・

キョウマ
「おばちゃん!」

おばちゃん
「・・・」

くまきん
「おばちゃん、ダイヤルが引っかかっちゃたよぉ」

おばちゃん
「・・・」

ドニー
「くま、やり過ぎだ。もうドニパンいっぱい持ってるだろ!俺に一個くれよ!代わりに長官やるからさ」

キョウマ
「おばちゃん、おばちゃん!どうしたの?最近元気ないね」

おばちゃん
「そ、そんなことないわよ」

くまきん
「キョウマ、腹減ったよ。もう行くよ!」

キョウマ
「おばちゃん、またね」

ひかり
「ミーコさん、こんにちは」

おばちゃん
「あぁ、ひかりさん」

ひかり
「今日もガチャガチャやろうかな。なかなかドニパンがゲットできないのよね。あら?ドニパン全部出ちゃってるわ」

おばちゃん
「今日は補充日だからもうすぐ来ると思うわ」

ひかり
「あれからなんか変わったことありました?実はドニちゃんにお茶に誘われて行ったんですけど、掃除婦がワタシに似てたって言われたのよ」

おばちゃん
「そ、それでなんて答えたの?」

ひかり
「もちろん否定しておきました!」

おばちゃん
「あのことは絶対に二人だけの秘密よっ!」

レンマ
「おばちゃん、ひかりさん、こんにちは」

おばちゃん、ひかり
「こんにちは」

レンマ
「これ、天廩署のスー刑事が来たら渡して欲しいんだ」

おばちゃん
「いいわよ」

ひかり
「これって女物の着物よね。スー刑事って冷静でカッコいいけどこんな趣味あったのね」

レンマ
「カッコいいは余計だけど、趣味じゃなくて署内イベントの女装大会で着るらしいよ」

おばちゃん
「わかったわ」

レンマ
「じゃあ宜しくね」

昼休み終了のチャイム♪

スー
「こんにちは」

おばちゃん
「スー刑事、レンマさんからお預かりしてますよ」

スー
「そ、それはすまない。では、、、あーなにか残ってたらもらおうかな」

ひかり
「栄養面を考えておにぎりと野菜の煮物なんていかがかしら?」

スー
「ひとりだといつも適当だ。ではそれで」

ひかり
「有難う御座います。ところで女装大会とは粋な計らいですね」

スー
「まったくどこからそんな知恵が湧くのか署長には呆れます」

おばちゃん
「常日頃から事件捜査で張り詰めている心を開放させようと、署長さんなりにお考えになったんじゃないですか」

スー
「そうかもしれませんね」

ひかり
「そのイベントは部外者も見ることができるんですか?」

スー
「ええ。なんでも庶民の生活安全の呼びかけを兼ねてパレードするって話です」

ひかり
「では、是非拝見しに行きますね」

午後の授業

三時間目、美術の授業

ひよこ
「今日、皆さんにはこの写真の猫の絵を描いてもらいましょう」

くまきん
「先生、可愛い猫だね。もしかして先生の猫ちゃん?」

ひよこ
「そうですよ。チョビ助という男の子です」

みんなは絵の具でチョビ助の絵を描き始めた。

キョウマ
「なぁくま、おばちゃんの様子最近変だよな?」

くまきん
「うーん、、、そう言えばさっきは上の空だったけど」

コリン
「そうそう、さっき買ったハムカツパンもカラシが塗ってなかったよ」

ドニー
「俺のスパゲティパンにもパセリが入ってなかったわ」

キョウマ
「この間の秘宝事件のあとからなんかおかしいよ」

ひよこ
「さぁ、みんな描けましたか?」

チャイム音♪

ひよこ
「では今日の授業は終了します。みんなの絵は採点してあとで廊下に貼っておきますね!」

放課後、おばちゃんのことが気になっているキョウマは用務員室へと足を運んだ。

キョウマ
「パンさん、こんにちは」

パン
「キョウマ、どうした?」

キョウマ
「おばちゃんのことなんだけど、最近様子が変じゃない?なにかあったの?」

パン
「そ、そうか?」

キョウマ
「ボォーっとしてたり、パンのカラシを塗り忘れたりさ。もしかして喧嘩でもしたの?」

そこへおばちゃんが戻ってきた。

おばちゃん
「キョウマくん、どうしたの?」

キョウマ
「おばちゃん元気ないからさ。パンさんとなにかあったのかと思って」

パン
「じ、実は私の好物の饅頭にあんが入ってなくて、それを言ったら怒り出して喧嘩になったんだ」

キョウマ
「そんなことで喧嘩したの?あー喧嘩するほど仲がいいってあれだね?」

パン
「キョウマ、大事なことだろ?ではお前の好物の唐揚げパンに唐揚げが入ってなかったら怒らないのか?」

キョウマ
「そんな時は唐揚げだけ別に買うさ!」

パン
「それでは唐揚げパンではないだろ」

キョウマ
「おばちゃんだっていろいろ忙しいんだ、たまにはそんなこともあるさ。パンさん、そんなことで喧嘩するようじゃ結婚なんかできないよ」

二人の会話を聞いていたおばちゃんは急に泣き出してしまった。

キョウマ
「どうしたの?おばちゃん」

おばちゃん
「キョウマくんの優しさが嬉しくて涙が出ちゃった」

チャイム音♪

キョウマ
「今日は集団鍛錬日なんだ。また明日ね!おばちゃんファイトだよ!」

パン
「これでも話さないんだな?」

おばちゃん
「あたしだって話すことが出来るならそうしたいけど。キョウマくんを巻き込む話じゃないし、みんなにも迷惑はかけられないわ」

話は二日前に遡る→→→

ウミノシンの想像通り、コンビニでモップを手に闘ったのは紛れもなくミヤコなのだ。

秘薬だけ置いて帰るつもりだったが、掃除婦に扮した二人は人質となりかけたコンビニ店員とターフーを救うため闘ってしまったのだった。

そしてウミノシンの悪い予感が的中し、武術書を保管する書庫にあったある一冊の秘技書と一枚の相関図が消えてしまっていたのだ。

ミヤコ(おばちゃん)
「見つかるまでみんなに迷惑がかからないようお休みをください。探しにいきます」

ウミノシン
「お前はなんでも一人で解決しようとする。相談できる人もいるだろ。公にはできんがパンくんには話すべきではないのか!」

迷った末にミヤコはパンにすべてを話すことにした。


⇒Next Page
※作品内の画像・背景画像は作者様のもの(一部劇場のもの)です。お持ち帰りされる際は作者様に許可をお取り下さいませ(合掌)

*一覧に戻る   *感想を見る   *削除・編集

COPYRIGHT (C) Jet Li Fansite 天照庵