イーさんとの結婚を認めてもらおうと、父親のいる北京へやってきた黄飛鴻(李連杰)。
弟子のフーとイーさんをお供に、父親の経営する薬工場(賓芝林)の門をくぐります。
ところが、中の様子がおかしい。
先祖代々受け継いできた黒獅子は壊され、室内が荒らされ、父親も怪我を負って座りこんでいます。
理由を聞いてみると、時の権力者、李鴻章が西欧諸国に中国武術の威厳を示そうと計画した、
「獅王争覇戦」が近々行なわれるのだとか。
その勝利を狙う「趙天覇」の一団が、賓芝林を対抗勢力とみて妨害にやってきたのです。
趙天覇の一団に限らず、この獅子王大会での勝利を狙って各武道派の争いが頻発し、
町は騒然となっていました。
いっぽう、この地で留学時代の友人であるロシア人男性トマンスキーと再会したイーさん。
思い出話に花を咲かせる2人を見て、黄飛鴻はやきもき。
ところが、このトマンスキーは、獅子王大会の混乱に紛れて李鴻章を暗殺しようと企む
ロシア組織の一員だったのです。
それに気づいていないイーさんは、ことあるごとに親切にしてくれる彼との仲を縮めていくのでした。
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ある日、黄飛鴻とイーさんは獅子王大会の前哨戦が開催されるのを知り、見物に出かけます。
「前哨戦」と名はつくものの、この大会で勝利を収めた流派が、大会当日に勝ちを譲られるのだとか。
この前哨戦に勝つことは、大会での優勝を約束されることになるのです。
各流派の獅子たちが、勝利を争って猛然と舞い、戦います。
中には、剣を使う者や槍を使う者、火炎放射器を使う者まで現れる始末。混沌と化す競技場。
そんな中、イーさんが、大切にしていた映像器を落としてしまいます。
それに気づいた黄飛鴻が、慌てて映像器を追ったのですが、なにしろ此処は 無数の獅子舞が入り乱れる会場。
獅子たちに蹴られて、あちらこちらへと転がり続ける映像器は、拾いに行ったときには既にボロボロ。
同じ頃、賓芝林で留守をするよう言いつけられていた弟子のフーは、
黄師父の目を盗んでこっそり、この会場へ来ていました。
すると向こうに、このあいだ賓芝林を襲った趙天覇の一団の獅子達が見えました。
フーは仕返しとばかりに、その獅子たちの邪魔を繰り返します。
すぐに、一団の中でも並外れた強さを持つ「鬼脚七」(熊欣欣)が、フーを追って来ました。
逃げ着いた先は馬舎。
ここでも鬼ごっこを繰り返していた2人ですが、馬舎の柱が倒れてしまいます。
フーはなんとか無事に逃げ出せたものの、鬼脚は建物の下敷きになり、暴れだした馬達にも蹴られ、
大変な怪我を脚に負ってしまいます。
立つこともままならなくなった鬼脚は、地面を這うようにして陣地へ帰ります。
さきほどの大会で勝利を得た一団は、祝杯を上げている最中。
なんとか助けてもらおうと中に入った鬼脚ですが、あろうことか仲間たちはさんざん彼を嘲笑い、
よってたかって痛めつけてきたのです。
一団の長である趙天覇も、それを止めようとはせず、笑いながら高みの見物。
一団を追い出された鬼脚は、雨が降りしきるなか、朦朧と町を彷徨います。
地面を這いつつ、いつしか気づいたときには賓芝林の前に辿り着いていました。
彼に気づいて外へ飛び出した黄飛鴻。しかし、黄飛鴻を敵対視する鬼脚は、再び去ろうとします。
黄飛鴻は、「私になら、その脚は治せるのだ」と鬼脚を優しく諭し、彼を中へ招き入れました。
鬼脚が黄飛鴻たちとも打ち解けてきたころ、映像器の中のフィルムを再生していたイーさんは、
大変なことに気づいてしまいます。
あのトマンスキーとその仲間が、誰かを殺しているのが映っていたのです。
あの日、獅子たちに蹴られた映像器は誤作動をおこし、勝手に録画が作動していたのでした。
何か手がかりを探ろうと、映っていた現場に行ってみると、一枚の紙くずを発見しました。
その紙には、獅子王大会当日の暗殺決行についてのメモが記されていました。
イーさんはすぐに、このことを黄飛鴻に伝えます。
そして、黄飛鴻は暗殺を阻止するため、自ら獅子王大会に参加するのでした。
  
大会当日、黄飛鴻と弟子のフー、そして脚の完治した鬼脚が会場へやってきました。
黄飛鴻の父とイーさんは、見物席で様子をうかがうことに。
会場を見渡すと迎賓席には、例のロシア人組織たちの人間も来ています。
狙うは、塔の上に吊り下げられた金札。
あのメモによると、参加者の誰かがあの金札を手にしたとき、鳴り響く祝祭の爆竹音に紛れて、
李鴻章を撃ち殺す予定が立てられています。
激しい争奪戦が始まりました。
前哨戦で勝利を得て、この大会での優勝を約束されていたはずの趙天覇の一団が、
奮闘する黄飛鴻らを潰しにかかってきます。
その頃、イーさんは、トマンスキーから追われていました。
暗殺のことをイーさんに知られてしまった男は、
「この暗殺を成功させ、科学や技術の進んだロシアに任せれば、
もっと中国は豊かになる、いい国になるのだから」と、彼女を諭そうとします。
しかし、イーさんは、「中国人の未来は中国人が決めるわ」と、ひるみません。
トマンスキーは、静かに彼女に銃を突きつけました。
イーさんが覚悟をきめたとき、会場のほうから突然大歓声が湧き上がります。
それを聞いた彼は急いで会場へと駆け戻り、命をとりとめたイーさんも後を追いました。
会場では、ちょうど黄飛鴻と趙天覇が金札を取り合い、激しく戦っておりました。
とはいうものの、趙天覇では黄飛鴻の相手にもなりません。
誰の目にも勝利は見えていたかと思った矢先、金札と爆竹が、はずみで飛んでしまいました。
そして、照明代わりに燃やしていた火の中に落ちてしまったのです。
会場に派手な爆竹音が鳴り響きます。
黄飛鴻が慌ててロシア人達の席を振り返ると、ちょうど1人の男が銃を手に立ち上がったところでした。
銃口が李鴻章へと向けられ、もう間に合わないと思った黄飛鴻は、
護衛の目がロシア人たちの席へ向くよう、注意を引きます。
男が銃を向けていることに気づき、慌てて李鴻章をかばう護衛たち。そして、発砲音。
銃弾は李鴻章の頭上をかすめて飛んでいきました。
そして会場中の護衛たちが、一斉にロシア人の席に向かって銃を構えます。
窮地に陥ったロシア組織は、離れた場所で事の成り行きを見守っていたトマンスキーを射殺。
彼は李鴻章の暗殺を企むスパイで、ずっと我々も彼の動向を追っていたのだと言い逃れます。
やっと混乱が落ち着いた会場。
黄飛鴻は、高い外壁の見物席に座る李鴻章に向かって、大声を張り上げます。
「この金札のためにどれだけの人間が負傷したと思っている。
中国人同士を戦わせることが、本当にこの国のためなのか。
争うことでは平和は得られぬと悟られよ」と言い残し、黄飛鴻は去っていきます。
そして、彼の後姿を見ながら、李鴻章が静かに「黄飛鴻・・・」と呟き、劇終。
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