この作品は、SFアクションです。
冒頭でナレーションが入り、一気に状況を説明してくれます(笑)。
この世界はひとつではなく同時にいくつもの宇宙が平行して存在するそうな。
そして、その宇宙には複数の自分が存在するのだそうです。
宇宙の数は、なぜか125。だから、あなたもわたしも125人存在するってことです。
例を挙げてみましょう−。
地球に住む天照が妄想にいそしんでいるころ、△△星のキレイ好きな天照は洗濯していて、
○○星のイケナイ天照はチョメチョメしている。
他にも、勉強する天照や、強盗している天照などなど、計125人の天照が存在するってことです。
ふふふ、気持ち悪いですか?気持ち悪いですね。
けれど、気持ち悪くても仕方ありますまい。それがこの宇宙の仕組みなのです。
創造主である神はジェームズ・ウォンです。メーキングで見た彼もちょっぴり気持ち悪かったです(殴)
話を元に戻しましょう−。
このいくつもの宇宙のことを多次元宇宙(マルチバース)と呼ぶのですが、
ある星の自分がひとり死ぬと、その人の分のパワーは残りの星に住む自分たちに
均等分配される仕組みになっているのです。
もし125人中124人の自分が死んだら、残った1人がパワーを全部独り占めできるわけです。
ただ、理論上ではそうなのですけれど、未だかつて誰もやってみたことがないので、
どうなることやら結果は分かりません。最強の全能なる超人「ザ・ワン」が誕生するのか、
それとも宇宙のバランスが崩れて何かが起こるのか・・・。
なのに、これをマジで実行しようとした、とんでもない男がいます。
彼の名はガブリエル・ユーロウ(ジェット・リー)。
元々MVA(多次元宇宙捜査局)の人間だった彼は、その職名から予想するに品行方正な
善い奴だったはずなのですが、「ザ・ワン」になるべく別の星の自分たちを次々と抹殺。
ひとり消すたびにエネルギーを吸収してパワーアップしたユーロウは、とんでもない強さを手に入れ
ます。
が、それではまだ満足できません。「ザ・ワン」にならなければ気が済まないのです。
もしかしたら、最後までやり通さなければ気が済まない、神経質なA型人間なのかもしれません。
そして、ついに残るは2人だけとなりました。
ユーロウが先に狙ったのは、黒髪オールバックのふてぶてしい男、ロウレス(JET LI)です。
いかにも悪人面で凶悪そうなロウレスですが、あまりにあっけなくユーロウに殺されてしまいます。
ユーロウが続々と他次元の自分を殺したことによって、ロウレスも相当パワーアップしてるはず。
ならばロウレスvsユーロウの戦いはかなりの見ものになったのでしょうけれど、
残念ながら時間の都合で即殺です。
難なくロウレスを殺し、彼の分のエネルギーも吸収できたユーロウ。
勝利の雄叫びを上げ、次の戦いへの意欲満々になったところで、あえなく御用。
彼を追ってきたMVAの捜査官、ローデッカー(デルロイ・リンドー)とファンチ(ジェイソン・ステイサム)によって、
MVA本拠地へと連れ戻されてしまうのでした。
そして宇宙裁判の日−。
かつてユーロウに殺された者たちの家族が見守る中、ユーロウは淡々と自説を述べます。
「何が悪い?」と言わんばかりの、全く反省の色が見えない釈明が終わり、いよいよ処刑の時。
「Are you ready?」と聞かれ「Are you?」と聞き返す、実にワイルドなユーロウが、
見物席に何やら目配せをすると、そこには派手派手ねぇちゃん、マシー(カーラ・ジグーノ)の姿が。
思いっきりユーロウが好みそうな容姿のねぇちゃんは、ねずみ花火ならぬ「ねずみ爆弾」を
爆発させます。
場内が大混乱する中、ユーロウはMVAの職員たちを次々と銃で撃ち、
派手派手ねぇちゃんに投げキッスをされながら、さっさと次元移動装置を使って姿を消します。



2001年、宇宙の旅−。
ユーロウの向かった先は、残るひとり、ゲイブ(ジェット・リー)がいる地球です。
ところが、今回もまた楽勝というわけにはいきませんでした。
ユーロウが120人前後のエネルギーを吸収して強くなってるということは、
ゲイブもまた同じように強くなっているからです。
最初のコンタクトの時に失敗してしまったユーロウは、執拗にゲイブをつけ狙います。
ワイルドなユーロウですが、実はちょっぴりストーカー気質なのかもしれません。
しかし、ゲイブにとったらいい迷惑です。
人の好い善良市民でロサンゼルス郡保安官のゲイブは、とっても正直者なので、
「自分を見たんだ」と洩らしてしまい、脳の検査を受けるはめになります。
正直すぎるのも、ちょっと問題です。
奥さんのTK(カーラ・ジグーノ/2役)に、「今朝は自分のモノで私としたわ♪」などと、
こっ恥ずかしいことを検査技師に説明されながら、いざ検査室へ。
そしてここでもまた、ユーロウが現れてゲイブに襲いかかります。
が、つくづく運の良い男ゲイブは、MVA捜査官である例の2人に救われて、今度もまた命拾いします。
いいかげん業を煮やしたユーロウは、ついにゲイブ宅に押しかけ、
なんとゲイブの目の前で奥さんを射殺。まったくヒドイ男です。
次はゲイブを狙おうと銃口を構えたとき、またもや邪魔者たち(ロサンゼルス郡保安官たち)が現れ、
ユーロウはその場から立ち去ります。
奥さんを殺され逆上したゲイブは、MVA捜査官のひとりファンチと一緒に、
ユーロウを倒すべく、彼のいるところへ向かいます。
そして、ついにユーロウvsゲイブの戦いが繰り広げられます。
圧倒的にユーロウが優勢かと思われた矢先、死んだはずのゲイブがなぜか
息を吹き返したところで、形勢がコロッと逆転。
いったんやられたことで「こりゃヤバイ」と思い、気合を入れ直したのか突然強くなるゲイブ。
直線的に相手を攻撃するユーロウに対し、ゲイブは円の動きをみせる戦法をとります。
すると、あ〜ら不思議。
あれだけ強かったユーロウが、途端に弱っちくなってしまいます。
周りのことは気にも止めずに攻防を繰り広げる2人は、ファンチが叫びながら注意したにも関わらず、
次元移動のための空間が開く真っ只中に位置していたため、あれよあれよで宇宙の旅へ。
MVA本拠地−。
今度こそユーロウは処刑されることになります。当然、極刑です。
ですが、地球とは違って「黄泉宇宙犯罪コロニー」なる地へと、流刑されるのです。
着いたと思ったらまた旅に出るユーロウ。忙しい男です。
そして黄泉宇宙に着いた途端、さっそく「ザ・ワン」になるべく流刑人たちと戦闘をおっ始めます。
「1番」にこだわる男なのです。
ゲイブはというと、ファンチの粋な計らいで別のパラレルワールドに送り届けられます。
そこには、亡き妻そっくりの女性が(たぶん元奥様の別個体なのでしょう)。
そして、その女性に「どこかでお会いしたかしら?」と問われたゲイブが、
もじもじと中学生のように戸惑いながら、はみかんだ笑顔を見せて、END。