北方のとある国で、某国政府が極秘実験を行なっていた。
人間の痛覚神経の切除と洗脳により、最強の戦闘兵士部隊を作りだそうとしていたのだ。
この部隊は“701部隊”と呼ばれ、兵士達は日々過酷な戦闘訓練を強いられていた。
ところが、予想以上の戦闘能力を持つ彼らを恐れた政府は、この実験を中止。
証拠隠滅のため施設の破壊と、兵士たちの抹殺に乗り出した。
政府が送り込んできた大量の軍隊によって、兵士達が次々と倒されていく中、
並外れた戦闘能力を持つ何名かの兵士は、上手く脱出することに成功する。
そして彼らは、政府の目から逃れるためバラバラに散らばり、ひっそりと暮らしていくことになったのだった。
香港−。
ここに、“701部隊”の生き残りである男が隠れ住んでいた。彼の名は徐夕(李連杰)。
徐夕は平凡な図書館員として、自らの過去を隠しながら静かに暮らしていた。
その職を生かし、膨大な蔵書を読んでは、元の自然な体に戻る方法−感覚を取り戻す方法−を
探る日々を送っていた。
出来るだけ人との距離をとり、あまり深く付き合わない徐夕だったが、
ひとりだけ親友と呼べる人物も出来た。香港警察のシェク警部である。
過去を隠すために少々愚鈍な男を演じている徐夕を、シェク警部は何かと心配し気遣ってくれた。
無骨で喧嘩っ早いが真っ直ぐな心を持つシェク警部や、同僚の気の好い図書館員たちとの
ふれあいの中で、徐夕は次第に人間らしさを取り戻しつつあった。
そんなある日のこと。
香港の四大マフィア組織が、何者かによって次々と殲滅されるという事件が起こる。
この事件の担当になったシェク警部は、襲撃現場で唯一生き残った男の元へと向かった。
ところが、その男の胸部には手術痕が残されており、
運び込まれた病院で調べてみると、時限爆弾が埋め込まれていることが判明する。
すぐに爆弾処理班が駆けつけ、シェク警部も同席し、爆弾の摘出作業に取り掛かる。
作業が成功したかにみえた頃、徐夕からシェク警部宛に電話がかかってきた。
「なぜこの警察専用番号を知っているのだ」と問うシェク警部に対し、
「君達の切った導線は間違いだ。すぐに逃げろ」と徐夕は答え、電話を切った。
急いで作業現場へ知らせに戻ったシェク警部だが間に合わず、
大爆発を起して多数の死傷者を出すことになった。
翌日、いつものようにのんびりと図書館で働いている徐夕の元に、
シェク警部が勢い込んで訪ねてきた。
なぜあの番号を知っていたのか、なぜ爆弾のことを知っていたのかと質問攻めに合う徐夕だが、
上手く答えをはぐらかし、その場を切り抜ける。
だが、事件はこれだけでは終わらなかった。
徐夕は、親友であるシェク警部を救うために、ほんの少しだけ手助けしたつもりだったのだが、
結局大きく事件に巻き込まれることになるのである。


マフィア組織への襲撃事件は、依然として続いていた。
そして、唯一の生き残りマフィア、キン・カウの元へと捜査に向かったシェク警部は、
突然現れた集団たちに襲撃されてしまう。
シェク警部を救うため、すぐさま襲撃現場に駆けつけた徐夕は、
正体がバレないよう黒マスク姿に扮装し、襲いかかる敵達をことごとく倒していく。
だが戦闘の途中で、徐夕は信じられないものを見てしまう。
敵達の集団の中に、かつての教え子であり“701部隊”の仲間であったユーランの姿を発見したのだ。
さすがにユーランにはトドメが刺せなかったものの、残る敵達をすべて倒し、徐夕はその場を去った。
そして徐夕は、生き残った“701部隊”たちが、香港に潜伏しているのを知ることになる。
彼らは、香港警察の麻薬操作情報を盗み出し、それを高値で密売組織たちに売ろうと目論み、
同時に香港の麻薬市場を独占するため、マフィアの殲滅をも謀っていたのだった。
彼らは「感覚のある普通の人間に戻る」ことを熱望し、その手術費用として、
相当額の金を必要としていたのだ。
徐夕は彼らの蛮行を阻止するため、自らの正体をシェク警部に明かし、ともに戦うことを決意する。
そして2人は“701部隊”のアジトに乗り込み、敵を全滅。
無事に事件が解決したあと、徐夕とシェク警部は港に立っていた。
徐夕が、元の自然の体に戻るための手術を受ける旅に出るのだ。
穏やかな夕日に照らされた海辺で、シェク警部は手術の成功を祈りつつ徐夕を見送った。劇終。